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子どもたちにがんばる力とできたときのよろこびを・・独自の段階的運動プログラム 年間全国15000人の指導実績

馬力をあげる体育ローテーション(1)

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私たちが日課活動として実施している体育ローテーションは『遊びの再現』であるということはご周知のところでしょう。子どもにとって遊びとは自発的に取り組むものであって強制的なものではありません。

「鬼ごっこ」が引き出す『馬力』

例えば「鬼ごっこ」では追うものと追われるものの関係の中で走り回ります。その中で、敏捷性や持久性などさまざまな身体能力を向上、開発することができます。いわば、ゲーム感覚で体力を向上することができる訳です。しかも無我夢中で。このことが色々なスポーツをするにあたって『馬力』となってきました。要するに腕や足といった自分の身体のパーツを上手に効率よく使いこなせるだけの身のこなしや体力が身についたのです。自動車でいえば、エンジンの性能を高めるということになります。

自動車は、いくらボディをピカピカに磨いても、飾りたてたとしても、エンジン自体の性能が良くなければ、いい走りはしません。このことは子どもにもいえることで、昨今は、『馬力』をあげることよりも『技』を磨くことに重きを置く風潮があるように思います。

とび箱は複合的

体育ローテーションでは、とび箱運動や鉄棒運動など、さまざまな運動にアタックします。現代っ子においては、非常に重要で価値のある活動だと思われるのですが、どうしてもその中で、逆上がりができるか、とか、とび箱で何段跳べるか、といった『技』偏重の意識が強く感じられる場合があります。

例えば、とび箱運動については、①助走②踏み切り③第一空間局面④着手⑤第二空間局面⑥着地といった6シーンに分けられます。ただ単に何段という問題ではなく、走る、跳ぶといった運動が複合的な組み合わせから成る種目であり、どれ一つ欠けてもとび箱運動として上手に表現することができません。ここで重要なことが先程から触れています『馬力』ということになります。

『馬力』とはどんな力?

では、『馬力』とは何かを考えてみることにしましょう。

最近はこの馬力を度外視にして技能を高めることに躍起になっていることが多いようです。もう一度いいます。ピカピカにボディを磨いても、性能のいいタイヤを履いても、エンジンがダメならばいい走りはしないのです。悪路を走破できる四輪駆動のようなたくましいエンジンが子どもたちにあれば、と思うのです。

馬力が上がれば子どもは伸びる

具体的に「かけっこ」で考えてみることにします。

運動会の花形、徒競走は競技をする子どもたちより応援している保護者や先生の方が興奮している場面をよく見かけます(笑)。「○○くんはいつも速いわねえ。それに比べてうちの子は…」という声も耳にすることがあります。

「走り方が悪いのかしら?」と疑問をもたれることが多いのですが、必ずしもそれだけではないのです。速く走るためには当然、フォームも重要な課題となります。しかしながら、幼児期においては、それ以前の課題をクリアする必要があるということを見逃してはいけません。特には大きく二つ挙げることができます。

ひとつめは、スタート合図に素早く反応できること。(敏捷性・瞬発力)

ふたつめは、負けたくない、一位になりたい、という気持ちを強くもつこと。(そのためには走るのが楽しいと思える気持ちを引き出してやることが前提となります。)

それだけで順位を上げることができるのです。要するに「馬力を上げる」ということなのです。

ここまでくると、子どもはもっと速く走りたいという気持ちが強くなってきます。そうなってくればしめたものです。この時にフォームに関するアドバイス(腕の振りや足の運び方など)をしてやるのです。そうすれば、子どもたちは確実により速く走れるようになっていきます。

たくましさが技能を高める

技能を高めると、たくましく強い子どもが育つと思われているのが一般的かもしれません。しかしそうではなく、たくましく強い子どもだから、適切な環境を与えることによって自然と技能は高くなるんだということなのです。

では、どうすれば『馬力』を高める環境をつくることができるかを、次回、体育ローテーションの観点から考えてみたいと思います。

(つづく)